ゲーム開発者が偉ぶるブログ

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コンシューマという用語

SNSで面白いやりとりをみかけた。
「コンシューマ」という用語の是非についてだ。
また、この言葉はもはや死語で使うべきではないという意見があった。

コンシューマの元々の意味は「消費者」で、ゲーム業界では「家庭用」のカタカナ版といった印象だ。そして「家庭用ゲーム」という単語と同様に範囲も曖昧だ。
ゲーム開発者やゲーム系のメディアでは家庭用ゲームのことをコンシューマゲーム(ソフト)と呼称し、ゲーム専用のハードをコンシューマ機とも呼ぶ。

それは2016年現在でも変わらない。

同じような用語にコンソールというものがある。
こちらは、日本での使われ方としては家庭用ゲームの中でも「据え置き」タイプのものを示す言葉として使われていたり、携帯ゲーム機も含める言葉として使われていたりしていて曖昧な印象だ。
そういう意味では、PS4 や XboxOne のような据え置き型のゲームを「ハイエンドゲーム」「HDゲーム」と呼称して明示的に示す場合がある。

では、「コンシューマ / 家庭用」ゲームとは何を指した言葉なのか?

元々はアーケードゲーム、PCゲームと区別するために生まれた言葉だ。
今もメディアやCEDEC等の講演での使われ方からは、モバイルゲーム(スマートフォン)、ブラウザゲームを含めたオンラインゲーム、PCゲーム、アーケードゲームを除いた、”ゲーム専用ハード”のゲーム(3DSやVitaのような携帯ゲーム機も含む)を指している場合が多い。

この辺りの範囲が曖昧なので戸惑うが、それ故に便利な言葉なのだろう。
この単語を奪われたら「ゲーム専用機のゲーム」みたいな言い回しになってしまうだろうか。パッと説明がしにくくなる。

同じようなものに「ソーシャルゲーム」がある。
ソーシャルは「社会的な、社交的な」という意味で、ソーシャルネットワーキングサービス‥SNSに登録したユーザーが遊べるゲームを指す言葉だ。
それが今はモバイルゲーム(スマフォアプリ)全般も含めた言葉になっているように思う。これが是か非かといった話もたまに目にする。

言葉が使われ続けているというのは便利だからという側面もある。
また、「敷居が高い」のような本来とは意味が違う使われ方がなされて浸透してしまうといったケースもよくある。が、言葉は共通言語として通じるのがまずは大切であるように思う。
なので筆者は「それが今の主流の言葉ならそれで良いのではないか」というのが自身の意見だ。

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