ゲーム開発者が偉ぶるブログ

ゲーム開発のビジネスやマネジメントについて日々思うことをあれこれ偉ぶって書き綴ったもの。

ビジネス・起業

今Houdiniが熱い

今は2017年の初頭。 2015~2016年は日本国内のゲーム開発でUnreal Engine 4の採用報告が一気に増えた年だ。 一方でSubstance DesignerやPainterの導入も徐々に進み始めてきた。ボーンデジタルがかなり前よりデモを行っていた記憶があるが、Uncharted 4のスタ…

技術書の執筆の難しさ

先日、CG関連の技術書の印税の話をした。 日本は今でもCG関連書籍が少ないように感じる。が、それは出しても売れないことの裏返しだろう。書籍はゲームソフトとは違い、小売店(本屋)から返品が可能であるという。売れる見込みが無いと本を刷れない。 電子書…

技術書の印税の現実

「印税」と聞くと夢のある言葉のように思えるだろう。だがそれは1万部以上は売れる書籍の場合だ。 悲しいかな、日本ではCGの技術書は2000部も売れなかったりする。 書籍を書くチャンス自体は意外と転がっているもので、特にまだ書籍が出ていないソフトウェア…

Nintendo Switch について

西川善司氏の記事を読んだ。 記事中に「性能競争から下りた」「消費電力対性能比を重視」とあるが、任天堂は初期の頃からそのスタンスを貫いている企業と思う。 ゲームボーイをモノクロにしたことからもそれが分かる。Game Cubeなどやたら堅牢だ。落としても…

起業する意味

こんな記事を読んだ。 良い記事だ。 「膨張していただけ」という会社は、案外多いのではないか。人数だけ増えて死屍累々、そんな会社にはしたくないし、働きたくないものだ。 そして掲げたという憲法の内容が良い。単なる下請け、派遣をしないというのが良い…

ゲーム開発でのフリーランスの報酬の目安について

フリーランスであったり、または副業していたり、または独立しようと考えていたりする場合に「適正な報酬はどれくらいか?」と考えることは多いと思う。 これは例えばアートディレクター業務の依頼と大量生産するアセット制作の一部を頼まれるのとでは額が大…

作家性と巨額の投資の歪み

前回の記事で、作家性に対して巨額の投資を行う時代は終わるといった話を書いた。 なぜか。 それは端的に言えばまともな開発ができていないからだ。作家の実現したいことに比べて開発が全く追いついていない。 だから開発が長引く。 長引くと開発費が嵩んで…

日本国内のAAA開発の終焉

こんな記事を読んだ。 潤沢な費用を投じた長期開発は私もこれで終焉を迎えるように思う。 今はまだリリース後のDLCコンテンツ制作地獄がしばらく余韻を残すだろうけれども。今後は自らのキャパシティに見合った規模のタイトルを手掛け、その結果今よりもタイ…

ノーティドッグの過酷な環境の話

こんな記事を読んだ。 jp.automaton.am やはりという感じだ。 ノーティドッグと言えば、看板タイトルであるアンチャーテッドシリーズではプレイステーション専用タイトルとしてハードウェアスペックを極限まで使い切る変態企業としての評判を耳にする。

ブラック企業や労働時間の話

ここ数年ずっとブラック企業や労働時間の話が絶えない。そこで労働者の視点から理想の職場を考えてみる。

プロジェクトの成功ってなんだろう

ゲーム開発においての普遍的な「プロジェクトの成功」ってなんだろうかと改めて思ったので、考えたことを書いてみる。

ペルソナ5の実況禁止について

アトラスの作品の中でもストーリーがプレイ動機に大きく寄与し、ネタバレが致命的な内容になっているタイトルは、ゲーム実況に対して何かしら自粛を求める動きを見せてきた。「キャサリン」で終盤の実況動画の自粛を求めたのが始まりだったように記憶してい…

Donuts社のRMT問題に関して

最近またソシャゲ界での問題が話題になっているが‥ ここで取り上げられているDonuts社のRMT(リアルマネートレード)問題について考えてみる。ちなみに私のRMTに関する知識は浅い上に古いので、今後調べるためのメモ程度のものになる。 さて、気になるのは以…

引き継ぐ、ということ

漫画でも何でもそうだと思うのだが。 例えば藤子不二雄先生がお亡くなりになっても、アニメのドラえもんは続いて子供達が(親子が)楽しみ続ける。 それを産みの親ご本人がどう思うかは分からないが、少なくともビジネスとしてはお客様が喜びお金を生んでいる…

VRは普及するのか?

Oculus社のRiftのお値段から、とても一般家庭に普及するようには感じないのだが、果たして商売として成り立つのだろうか? 結局キラーソフト次第というのはあるとは思う。思うが、一般消費者にとってゲームの周辺機器には1万円さえもハードルが高いと思うの…

成功者の告白

物語形式で想像しやすく、展開が早く面白くてこの2日で通勤時と帰宅時で一気に読んでしまった。 成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語 作者: 神田昌典 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2004/01/27 メディア: 単行本 購入: 24人 クリック: 2…

部下を定時に帰す仕事術の感想1 工数割り出し

この土日に、佐々木常夫さんの著書「部下を定時に帰す仕事術」を読んだ。 部下を定時に帰す仕事術 ~「最短距離」で「成果」を出すリーダーの知恵~ 作者: 佐々木常夫 出版社/メーカー: WAVE出版 発売日: 2009/02/17 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 7…

プロダクトアウトか、マーケットインか

メモっておく。 ゲーム開発においても、しばしば「自分たちが最高に面白いと思うものを作れば売れる」という考え方と「遊び手が求めているものを作れば売れる」という考え方での議論が行われることがある。 また何かの合間にでも考えてみたい。

起業リスク

起業リスクについて、参考になりそうな記事を貼り付けるエントリーはこちら。 非常に興味深い。何にどれくらいのお金をかけてどれくらい効果があったかが具体的に述べられていて非常にありがたい記事だ。 先日「ゲーム開発者の副業について」という記事内で…

時雨堂という会社について

時雨堂という会社の存在をtwitterのTLで知った。 社内のルールをまとめたものがGitHubで公開されており、非常に興味深い。 現在は7名からなる会社のようだ。内訳は以下のような感じ。 ・役員3名・正社員4名(技術者3名+総務1名) 何が面白いかというと、評価…

中国のテンセントという会社について

中国にテンセント(Tencent)という会社がある。 現在、世界で最もユーザー数が多いオンラインゲームとして知られる「League of Legends」を開発・運営しているのはアメリカにある「Riot Games(ライアットゲームズ)」社である。 また、マイクロソフトハー…

恋愛ドラマシミュレーション

とても面白い記事だった。 ドラマ「その男、意識高い系。」でもハリウッド映画と恋愛ゲームを絡めたタイトルの開発事業を展開していたなあと思うと尚面白い。

ゲーム学科のある学校について

ゲームのグラフィックやプログラミング、また企画やシナリオといったゲーム開発に関連する学科のある専門学校について思うところを書いてみる。 まず、学校は商売だ。 入学希望者を集めて授業料を頂戴する、それが学校法人のメインの収入になるだろう。 つま…

従業員を雇うということ

従業員を雇うということを考えてみる。 会社が存続し続けるとして一人雇うと総額4億かかるという前提で。 正社員は1人4億円の、やり直しのきかない投資。そのリスクを減らさないと、雇用は増えない。“@TACT_ABE: 雇入のリスク軽減しないと無理だね。 / 「派…

株式会社と資本金の関係について

株と資本金の関係について何となくだが、ようやくわかった。 小学生や中学生やサルやネコでもわかるように書いてみる。 Aさんはサラリーマンを辞めて会社を設立しようと思った。 貯金が500万円あるので、200万円を会社設立の資本金に充てようと決めた。 た…

新コジマプロダクション設立について思うこと

コジマプロダクションが設立されたと発表があった。 「.jp」となってるので国内か。 これはゲームファンとしての立場からすれば素直にめでたいことだと思う。「メタルギアシリーズ」のファンには申し訳ないが、小島秀夫氏が1つのシリーズに縛り付けられてい…

人材派遣業について

ホリエモンに関するこちらの記事を読んで。 ゲーム業界で言うと、少なくともスマートフォン向けのゲームが盛り上がっている半面、コンシューマは絶望的な空気が流れているように感じる。ハードのスペックが上がるほど開発コストが上がり、利益率はどんどん悪…

起業するということを考えてみる 2

前回の続き。 さて、起業した後は会社をどうしていくかが大事な訳だ。そこには社長がなぜ起業したいと思ったかが色濃く反映される。 大きな仕事をしたい!面白い仕事をしたい!とにかく稼ぎたい!自分の帝国を作りたい!会社を大きくしたい! 色々ありそうだ…

起業するということを考えてみる 1

今までずっとサラリーマンだった自分が、起業というのはどういうことかを考えようとしても普段から特に何も調べていないのと想像力の欠如であまりうまくイメージできない。 そこで、起業するということがどういうことなのか考えてみる。ここでは個人事業主と…

ゲーム会社員のお給料とキャリアパス

ゲーム会社の開発職のスタッフのお給料は一体いくらくらいなのか?誰もが気になるが、あまり人に聞けない話題のひとつでもある。