ゲーム開発者が偉ぶるブログ

ゲーム開発のビジネスやマネジメントについて日々思うことをあれこれ偉ぶって書き綴ったもの。

守りに入ると悪いのか?

ゲーム業界は技術も情勢も目まぐるしく変わるため、変化への対応力が無いと取り残される‥という危機感を抱く人は多いように思う。

なので、業界歴が長くなり新しいことへの挑戦に対して抵抗する人を「守りに入る」と表現して批判する意見をよく見かける。

しかし色んな経験を経て来たその人が抵抗を示すというのは、側からみると「単に面倒なだけなんじゃないか」と思えるかも知れないが、過去の失敗の経験則が働いていて回避したい・成功イメージが見えないという理由があるかも知れない。

そこは挑戦したい側が説得力を持つべきなように思えることが多々ある。

そもそも手堅く作るだけでもスムーズに開発できていない土台の上で、明確な狙いや勝ち目を語りもせずにただ新しいことばかりやたら挑戦したがるのはそれはそれでどうかとも思える。

別の視点で考えると、技術職というのは知識があるのも大事と思うが、蓄積した知識や技術を実戦で発揮し、チームや作品を良い方向に導くことで実績になり、そうしてその人の価値が高まりつつ開発の安定性が増したり、心に余裕が生まれるといったアドバンテージになっていく。

余力ができればいざという時にリカバリーが効くこともある。

本来ならそうあるべきで、それ自体は批判されるものではないと思う。私もできれば長い開発経験を活かせる立ち回りでアドバンテージを持っていたい。

ただ勘違いしてはいけないのは、業務への興味や意欲を無くして「使いにくい・使えない」人材になってしまうのは「守りに入る」とは言えない。チームも自分も何も守れていない。