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ゲーム開発者が偉ぶるブログ

ゲーム開発のビジネスやマネジメントについて日々思うことをあれこれ偉ぶって書き綴ったもの。

ゲーム学科のある学校について

ゲームのグラフィックやプログラミング、また企画やシナリオといったゲーム開発に関連する学科のある専門学校について思うところを書いてみる。

まず、学校は商売だ。

入学希望者を集めて授業料を頂戴する、それが学校法人のメインの収入になるだろう。

つまり、生徒が集まらない場合、または集まっても辞めてしまって進級しない場合は満足な収入にならずに存続が危うくなると言える。

しかも近年は少子化も進み、ゲーム学科のある専門学校ではここ数年でピーク時の半分ほどにまで生徒の数が減ってきていると聞く。

そのため授業が成り立たなくなるほど生徒が少なくなってしまったコースは他のコースと統廃合されることがあるそうだ。

 

では、生徒を集めるには?

 

当然その学校の売りをアピールすることになる。

そして一番説得力があるのは「就職率」だろう。それは間違いない。

なぜなら数字は良し悪しが分かりやすくて、かつ嘘をつかないからだ。

近しいところで採用実績のある会社名の羅列もあるだろう。

これらは「実績」であるというのがポイントだ。

もちろん他のアピールポイントとして、どんな学科があって、どんな設備で、どんな講師陣で、どんな授業内容か‥という点も大きいだろう。

それから授業料。

生徒にとっては安い方が良いに決まっているが、それは生徒の親次第とも言える。

 

これらをまとめると、学校は生徒を集めるために就職率を上げたい。それも、できるだけ大手や有名なゲーム会社への採用実績が欲しい。

とは言え、癒着でも無い限り学校側が企業に就職を強く働きかけることは難しいだろう。できることと言えば、インターンシップを受け入れてもらうよう営業することと、採用についての説明会を学校で開いてもらったり講演してもらったりといったあたりか。

もっと強く踏み込んだ学校なら、企業から現役のクリエイターを講師として招くことを実現している学校もあるかも知れない。

そこまでは無理でもフリーランスの現役クリエイターを講師として招いている学校は多い印象だ。有名なフリーランスのクリエイターやニッチな職種のクリエイターであれば、学校を掛け持ちしていることも珍しくない。

話が逸れた。

これらは企業への働きかけの要素ではあるが、採用に繋げるには企業の目に止まる優秀な生徒の存在が不可欠だ。

つまるところ採用実績に関しては小細工は通用しないと言える。

 

だだし単に「就職率を上げる」という面では小細工も可能だ。

そう、ゲーム業界ではなくとも何かしら就職できれば「就職率」は上がるということで、ゲームとは関係の無い全く別業種の斡旋により実現が可能になる。

これは有名な話でもあり、違法でも無いので専門学校では常套手段だろう。就職難が続いている中でこれはもはや当然の措置といったところか。昔は卒業させない(進級させない)という学校もあったようだが、今は流石にそれは無いかも知れない。

こういった内情に関しては、鈴木みそ氏の著書でも取り上げられていたように思う。

ただし。

この点で努力が足りない学校もあるだろうし、努力しているが良い講師が捕まえられない学校もあるだろう。

ただ、採用の面において一番の問題は生徒自身にあるという話もよく聞く。結局、ゲーム作りやゲーム作りを職業とすることに対して本気になれない生徒や、向いていない生徒が多いという現実だ。やる気の無い生徒は他の生徒のやる気まで阻害する。

これに対して先生や学校がどこまで頑張れるかというのは非常に難しい問題だ。

進級にハードルを設けてやる気が無かったり全く向いていない生徒を進級させなくするという方針も、やろうと思えばやれるだろう。また、入学試験でのハードルを設ける方法もあるだろう。

例えば昔、エニックスが経営していたという専門学校が存在した。

そう、「デジタルエンタテインメントアカデミー」だ。
デジタルエンタテインメントアカデミー - Wikipedia

当時、東京ゲームショウに視察に行った際には専門学校のブースも回っていたが、例年もれなく学生作品の出来の良さで目を引いていたのはこの学校と大阪電気通信大学だった。

wikiにも書かれているが、授業内容や方針はかなりガチなものだったようだ。

ただそうするとついていける生徒も少ないだろうし、結果、十分な数の生徒を確保し続けることができずに経営が破綻してしまったりもするだろう。

これは、よほど潤沢に資金のある企業が優秀な生徒を入社させるために設立するなど直接的なメリットが無いと、成立が難しいのではないかと推測する。そう、コナミスクールがまさにそういう学校だったのではないか。ただしこちらも閉校したと聞く。

そうすると打つ手なしだ。この問題の解決には国や企業の援助が必要と思える。そのためには各企業やCESAによる国への働きかけが必要という感じになるのだろうか。いや、それも長年行われてきて今があるのかも知れないが。

 

随分と話が長くなってしまったが、そんな中で私が役に立てることはあるのだろうか?と考えることがある。

現役の開発者が良い授業をする、または講演する、その面で役に立つ。それしかないだろう。

 

面白い記事があったので追記しておく。