ゲーム開発者が偉ぶるブログ

ゲーム開発のビジネスやマネジメントについて日々思うことをあれこれ偉ぶって書き綴ったもの。

起業するということを考えてみる 2

前回の続き。

さて、起業した後は会社をどうしていくかが大事な訳だ。
そこには社長がなぜ起業したいと思ったかが色濃く反映される。

大きな仕事をしたい!
面白い仕事をしたい!
とにかく稼ぎたい!
自分の帝国を作りたい!
会社を大きくしたい!

色々ありそうだ。
サラリーマンだと会社から与えられた仕事、求められる仕事があり、自ら開拓する余力がある場合もあるかも知れないが基本的にはあまり自由に仕事を選べないだろう。
ゲームで言えば、サッカーばかり作る会社に入ったら何十年とサッカーばっかり作り続けることになったりもする訳で。しかしシリーズものは売り上げに安定性があるからこそ出し続ける訳でもあって。リスクが高いゲーム開発では安定して売り上げが出るというのはビジネスとしてとても得難い状態でもある‥。

しかし仕事を選びたい!やりたい仕事がある!創りたいものがある!自分のスキルを最大限活かせる仕事を請け負いたい!となると、独立するということにもなるかも知れない。特にディベロッパーで自由度の低い下請け仕事が長く続いた方、パブリッシャーでも上層から望まれ続けてやはり自由度が低い仕事が長く続いた方はフラストレーションも大きいだろう。

ただ、起業したは良いものの存続が大変で仕事を選ぶことができなくて、やりがいを見出すのが難しい業務に追われる日々になってしまい、スタッフのモチベーションを維持するのも大変だという状況になるかも知れない。
そういう時、「起業して何が得られたのだろう?」と自問することがあったりするのだろうか?

ただ、社長の心理としてはまずは面白い仕事がしたいだろう。
そして安定してお金を稼ぎたいだろう。
また、会社を大きくしていきたいだろう。
そのためには実績を積み上げてより良い仕事を請け負えるようにしていきたいだろう。
そのためには優秀な人材が欲しいし、優秀な人材になるべくスタッフを育てていこうと思うだろう。

ただ、社長の思惑と従業員の思惑にはギャップがあるのが通常だろう。
起業するようなパワフルな人間なら「より面白い仕事がしたいだろう?そのためにどんどんスキルアップして良い成果を上げていこうぜ!そしたら会社を大きくしていけるじゃん!みんなで高め合っていこうぜ!それが理想だろう?みんなそう思うよな?」と考えそうだ。ちょっと発想が貧相かも知れないが。

逆に従業員としては「まずは自分の仕事ぶりを評価して欲しい!必要とされたい!お金ももちろん欲しいぜ!ダラダラ働いてるやついるけどまさかアイツと同じ給料じゃないよね?仕事も面白い仕事がいいけど、面倒なことはやりたくないし不得意なこともやりたくないし、やりたくない努力もやりたくないなー。業務とは別に書類まとめたり技術交流したり勉強したりとかって、業務外でやれって言われるとやる気出ないよなーちゃんと評価に繋がるのそれ?あと残業とか休日出勤はできるだけ勘弁願いたいぜ」という感じだったりするだろうか。

基本的に人間はどんな環境でも不満を抱くし人が集まればいさかいも起こるだろう。
そのあたりも含めて世の中の会社はどう良い感じにやっていってるのだろうか。

色んな社長さんに話を聞いてみたいところだ。